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第ニ 商法と減価償却「棚卸資産の評価について」注解ドキュメント情報


第三 税法と棚卸資産評価

 評価方法の体系

 法人税法は施行規則第二十条において、原価法、時価法および低価法の三つの評価方法を掲げ、棚卸資産の評価はそのいずれによってもよい旨を規定している。

(イ)  原価法中の最終仕入原価法については、これを適用しうる場合を限定し、時価法については、これを原価法と代替し得ない評価方法とする本意見書の趣旨を尊重し、健全な企業会計慣行の育成に協力されることが望ましい。

(ロ)  税法は、施行規則第二十条において低価法を認めるほか、さらに施行規則第十七条の二において時価が簿価より低い場合には、評価切下げをなしうることとしているが、特殊な場合を除き、施行規則第十七条の二の評価切下げは低価法による評価切下げと併合することが妥当である。

(ハ)  後入先出法については、期末材料、期末仕掛品中の材料、期末製品中の材料を通算して後入先出計算を行なう方法および金額後入先出法(アメリカでいわゆるダラー・ヴァリュー後入先出法)を認めるように考慮することが望ましい(注13)

(ニ)  売価還元法については、施行規則第二十条第一号チに対する個別通達昭三五直法一−六二、第三、九−一二が存在し、第三の九で売価還元平均原価法に当たる売価還元法を規定しているが、売価還元法には総平均法に該当するもののほか、後入先出法に該当するものがあるので、その採用をも考慮すべきである。
 また、施行規則第二十条では売価還元法を基礎とする低価法を規定しているが、そこでは、一たん売価還元平均原価法による原価を求め、しかるのち時価と比較して低価評価を行なう方式が考えられている。しかし売価還元法を採用する場合の低価法は、本意見書の第一、三、2に述べた売価還元低価法の方式をとることが一般的慣行となっているので、企業会計実務における実行可能性を考慮し、この規定を改めることが望ましい。これに伴い、売価還元法を原価法中の一方法とするとともに低価法中の一方法とすることが必要となるので、この点についても改正を要する(注14)。

 評価方法の適用

 評価方法の選択に関しては、施行規則第二十条において、大蔵省令の定める事業の種類ごとに各種評価方法のうちいずれか一つを適用するものとし、必要ある場合には、事業の種類ごとに、さらに商品又は製品、半製品又は仕掛品、主要原材料、および補助原材料その他の棚卸資産の四区分にしたがって異なる評価方法を適用しうる旨の規定を設け、これを受けて、施行細則第一条の九第二項および基本通達一八三の二で、所定の事業種類ごとに評価方法を選定することを困難とする場合、又はやむを得ない理由がある場合においては、税務署長の承認を得て、別に定めた事業の種類ごとに、評価方法を選定し、あるいは事業所別に棚卸資産の評価方法を適用し、又は税務署長の承認を得て、施行規則第二十条に規定する棚卸資産の区分をさらに細分して、当該細分された棚卸資産ごとに異なる評価方法を採用することができることとしている。

(イ)  仕掛品は未完成状態の製品および半製品をあらわし、完成した半製品とは区別されるので、仕掛品と半製品を別個の区分とすることが妥当である。

(ロ)  同一の事業種類又は同一区分に属する棚卸資産であってもその性質、条件等に応じてそれぞれに異なる評価方法を適用することが本来妥当視される場合があるのであるから、継続性を前提とし、細分された棚卸資産ごとに異なる評価方法を適用することを原則として承認する扱いとすることが望ましい。

(ハ)  基本通達一八六は、低価法についていわゆる洗い替え方式すなわち原始原価時価比較低価法を強制しているが、いわゆる切り放し方式すなわち簿価時価比較低価法をも規定し、両者の選択適用を認めるよう検討すべきである(この場合、後入先出法に基づく低価法の扱いについては本意見書の注解注7を参照)。

 棚卸資産の取得価額

 施行規則第二十条の四において、棚卸資産の取得価額には、他から購入した棚卸資産についてはその購入の代価、……、自己の生産(加工を含む。……)に係る棚卸資産についてはその生産のための原材料費、労務費および経費の額のほか、当該棚卸資産の引取運賃、荷役費、運送保険料、購入手数料、関税その他これ(当該棚卸資産)を消費し、又は販売の用に供するために直接要した費用の額を含むものとする旨を規定している。

(イ)  購入品の取得価額に含めるべき附随費用について、昭三四直法一−一五〇の一〇三は、一切の附随費用を取得価額に含めることを建前とし、買入事務費、移管費、保管費等第三号、第五号および第六号に掲げる費用についてのみ、重要性の原則の適用による取得価額への不算入を認めるにとどまっているが、引取費用等についても重要性の原則の適用を認めることが望ましい。

(ロ)  生産品の製造原価と製造原価以外の費用とのボーダーラインにある費目を製品原価とするか期間費用とするか、ならびに販売過程で生ずる費目を製品原価とするか期間費用とするかについては、企業の適正な判断にゆだねるべきである。したがって昭三四直法一−一五〇の一〇八についてはさらに弾力性をもたせるよう検討すべきである。

 また生産品の製造原価に算入すべき費目について、昭三四直法一−一五〇の一一二は必ず算入しなければならないものを掲げ、同一一三は製造原価に算入しないことができるものを掲げ、基本通達一八〇の六は、とくに定める費用を除き、製造原価に算入すべき費目かどうかの決定を適正な原価計算の基準によって行なうものとする旨を明らかにしているが、右の一一二において、製造原価に算入しなければならない費目として掲げているものには、適正な原価計算を行なっている企業にあっては当然に製品原価に算入する費目が存在すると同時に、製品原価に算入され得ない費目が存在する。製造費用の原価性については、企業をして適正な原価計算基準に基づいて判断させる余地を与えるとともに、課税所得計算上ぜひとも製造原価に算入させる必要のある最小限度の費目について一段と明確な規定をなすべきである。

 低価法上の時価

 施行規則第二十条第二号および第三号は時価法上の時価と低価法上の時価との区別を設けず、個別通達昭三五直法一−六二の第四の一四および一五において購入品については再買原価、生産品については再造原価を本則とし、生産品の時価は正味実現可能価額から利益を控除した金額を認めることとしているが、低価法上の時価としては、正味実現可能価額、再調達原価(再買原価又は再造原価)、正味実現可能価額から正常利益を差し引いた価額のうちからこれを自由に選択する余地を与え、継続適用を前提として企業が評価切下額を自主的に決定することを認めるべきである(時価および原価時価比較の方法については本意見書の第一、三、1を参照)。

 原価差額の調整

 個別通達昭二八直法一−五四の原価差額調整方式については、次のような点に留意して根本的な改訂を施す必要がある(注15)。

たとえば、

(イ)  工場ごとの調整を要求することをやめて、製品グループ別の調整を建前とすべきである。

(ロ)  原価差額を直接材料の原価差額と加工費の差額とに分け、前者については材料と仕掛品と製品の通算で調整し、後者については仕掛品と製品の通算で調整する方式を認めるべきである。

(ハ)  適正な標準原価計算制度が実施されている場合には、原価差額としてあらわれた遊休費および異常な不能率差異を要調整差額から除外することを認めるべきである。

(ニ)  一工場から他工場へのころがし調整計算又は一製品種類から他の製品種類へのころがし調整計算(一製品種類を他の製品種類の原料として使う場合における)は、なるべく排すべきである。

(ホ)  原価差額の調整と内部振替損益の修正は、切り離して行なうこととすべきである。

 価格変動準備金

 租税特別措置法第五十三条による価格変動準備金の制度については、(イ)この制度を適用する対象資産を検討する、(ロ)この制度の代りに基準棚卸法等を容認するなど、根本的再検討を必要とするが、さしあたり、準備金への繰入額を会計帳簿上費用に算入させることなく、課税所得算定上損金に認めることが望ましい。

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